指揮法がわからなかった。

「究極のポイントだけ、かいつまんで、おしえていただけませんか。」

そんなポイントなど、あるわけがない、と叱られる。
専科の先生を長く続けてこられた方だ。

「そこをなんとか」

アホか、とまたお叱り。
つまり、世の中はノウハウばかりで、裏ワザみたいな一発芸ばかりがまかりとおっている。
そんな不安定な道を歩むよりも、一歩一歩、真に地に足の着いた、進み方があるだろう、ということ。教師の世界も、あともどりしないですむような、確実な道がある。そこを行くしかないよ。それは、自分でつかみとっていくものだよ。

それは重々承知の上で、明日の授業に間に合いませんので、取り急ぎどうか、ということで、以下のことを学ぶ。


○指揮者は口パク。歌わない。
○起立(C)礼(G7)直れ(C) 礼のG7が強く、Cの音は収める、整えるための音。
○姿勢は肛門を締める。Vの字の形に足を置き、少し前後に(右が前)にずらす。
○左手はあまり動かさない。いざというとき、小技で使うときに効果がでるように。
○指揮の最初は、1拍あれば充分。
○指揮の最初、速い曲の場合は2拍が適度。
○八分休符で息を早く吸うときは、その合図を送ってあげる。
○手はあまり身体に近づけすぎないで、少し前の方(相手に向け)に出す方が念が伝わる。
○手よりも目と息が大事。息を吸うところで、いっしょに息を吸ってやれ。
○力を入れる、がんばれ!というところで、目を最大に見開け。
○前後左右に身体がぶれないように、無意味に揺れないように、下半身を鍛えよ。

あと、一番大事なのは、歌詞を全部あたまにいれること。最低限のこと。
イメージの世界を充分にもっておき、こみあげてくるものを感じて指揮棒を振れ。


いろいろとお話を伺ううちに、少しずつ、参考になる話が聞けた。

指揮を、やりたくなってきた。
楽しみだ。

最後にひとこと。

「子どもの前で、目標100回で指揮をとれ」

これをすると、腕が上がるそうです。
考えてみれば当たり前の話だが、実践するとなると話は別で、まじめにやる人だけが、浮かばれるのだろう、と思いつつ、今夜の学びに感謝しました。