家の前の鎮守の森を散歩していると、古い小さなため池があるのです。
子どもは学校が休みになると釣り糸を垂れて、ふなを釣ったりしています。
最近はふなよりもブルーギルという外来の魚が入ってきたらしく、釣りあげてくるのも大半が、その獰猛な小魚となりました。

「河童、いたか?」

ときくと、

「カッパ?いるわけないっしょ」


小学校の子どもはもうぜんぜん相手にしません。
幼年の子はすっかり信じてしまいます。

それにしても、河童という動物のもつキャラクターの可愛らしさ、面白さ、ユニークさには本当に圧倒されます。
私は、この河童が大好きなのです。
どんな漫画家も、これ以上のキャラクターは発明できそうにないとさえ、思うほどです。

相撲が好き、馬をみると引きたくなる、人間の尻子魂(しりこだま)を抜く、頭の上の皿に水があってそれをこぼすと力を失うなど、様々な言い伝えや伝説が河童の魅力を引き立てています。