遠足がある。
今年は、学年主任の先生と相談の上、遠足の実行委員会をつくることにした。
各クラス、2名の選出。
資格が要る。
クラス全員が、楽しめる遠足にするために、みんながよくなるように考えられる人。
ひとりよがりでなく、みんなが楽しい遠足を実現する為に、ルールをつくることのできる人。

やりたい人がたくさんいた。

資格が要る、ということと、自分からルールを守れる人、ということで念押しをすると、やめとく、と座る子も出た。
自分で判断したのだから、かなりすごい。
自分で自分のことを、客観的に判断したわけだ。


実行委員会で、ルールをつくった。
昼休みに集まって話し合う。それだけで、なんだか子どもたちの動きになっていく。面白い。

行き先は、水族館だ。
静かな声で話す。
他の人が水槽を見ていたら、その人のうしろ側を通る。
ゴミはかならず自分で持ち帰る。
一人で行動せず、トイレも班で行く。(今の世の中、危険なことがあるため)

絵も募集した。
遠足のしおりをつくるので、そこに載せる、カット。
紙をくばると、たちまち教卓に数点、提出がある。
次の日の朝、わたしが行く前にすでに、さらにたくさんのカットが出ていた。
すごい。


その絵を集めて、第二回目の実行委員会。

「今日は、実行委員会あるからね」
というと、なんだか嬉しそう。
ちょっと、高学年になった気分だ。

絵を見ながら、どの絵がふさわしいか、検討する。
実行委員会の児童の意見ももちろんだが、教師としても意見を出す。
大体、おおきくは意見が分かれず、集約されていく。
ていねいなものが、選ばれる。結局は、そうなるなあ。

遠足までの一週間、廊下を走らない特訓をする。
廊下を走らないでやれたら、水族館でも走らないでいけるだろう、と話したのだ。
わが校は、高学年でもまだ走っている子がいる。
走ってL字型の廊下で衝突し、前歯(永久歯)をぐらぐらさせた子もいる。
高学年の見本が、こうだ。
中学年も、そういう空気がある。その空気を、打破したい。
今のうちになんとかしないと、それが学校の雰囲気になり、さらには来年、さ来年が厳しくなる。

明日も実行委員会がある。さて、子どもたちの遠足づくりが、始まろうとしている。
児童は、それぞれ、どんな一役ができるか。
それを教師は、どう準備できるか。