30代転職組・新間草海先生の『叱らないでもいいですか』

We are the 99%。転職を繰り返し、漂流する人生からつかんだ「天職」と「困らない」生き方。
高卒資格のまま愛知の小学校教員になった筆者のスナイパー的学校日記。
『叱らない で、子どもに伝え、通じ合う、子育て』を標榜し、一人の人間として「素(す)」にもどり、素でいられる大人たちと共に、ありのままでいられる子どもたちを育てたいと願っています。
生活の中の、ほんのちょっとした入り口を見つけだし、そして、そこから、決して見失うことのない、本当に願っている社会をつくりだそう、とするものです。
新間草海(あらまそうかい)

2010年11月

「やはりアスペルガー症候群」という言葉




病院で心理検査を受けてきた子がいる。
医者からその結果を知り、親がそれを担任にも知らせてくれた。
結果は、アスペルガー症候群。


さて、これがむずかしい。
発達障害というのが、また、「自閉症スペクトラム」という言葉も、読めば読むほど、分からなくなってくる。
今は、佐々木正美先生の本を再度読み始めているが、これが一番、今の世の中の共通理解に近いのかなと思う。

さて、診断結果をめぐって、職員室でひとしきりその場にいた先生たちが会話した。
その中に、

「やっぱり。アスペルガーだったか」
という言葉があった。

まあ、そのまま聞けば、診断が出ているわけだし、前からそれが疑われていたのだから、そのまま受け取ればいい言葉なのだろう。

しかし、実際に担任している私は、

「その名前がついたら、なにがどうなるっていうんだろう。本人は昨日も今日も、変わらない」
と思った。

診断名がつく前と、ついた後で、なにが変わるってもんではない。
以前から、それ相応の対応をしてきたし、2次障害、反抗性発達障害に進んでいかないように注意してきた。




・・・まあ、それを、
・・・さらにさらに、慎重に、進めていこう、ということか。

まあ、・・・・・・・考えすぎかも。


なんだろうなあ。あのセリフに、なにかひっかかったんだよなあ。




理科 水にとけてしまった食塩をフライパンで復活させる




理科 5年

水溶液の学習



食塩を溶かす。
子どもたちが、ビーカーの水に食塩を溶かして透明になったころ、

「ところで、みんな食塩を溶かしているわけだけど、いつ溶けた、って判断するの?」

溶けたというのは、透明になってから、ということを押さえる。
まだ食塩の塊が、水中に見えている間は、「まだ溶けていない」


さて、食塩水ができる。
すっかり食塩は見られない。溶け切っている。

○透明になっている。(向こう側がすけてみえる)
○しばらく待っていても、なにかが溶けのこって沈んでくることが無い。
○ろ紙でこしても、なにも残らない。


さて、このあと、フライパンを取り出した。

なんとなくざわつく教室。

「なんでフライパンなの?先生」
「あ、わかった。塩みるんだ」


フライパンをおもむろに電気コンロに乗せ、火をつける。
フライパンがあったまったころ、ビーカーの中の透明な食塩水をあける。

フライパンから、猛烈な湯気。

そのうちに、フライパンのまわりに、白いモノがつきはじめる。

「先生!フライパンのふちが、白くなった!」

それだけで、大騒ぎである。

最後、水がすべて蒸発しきってしまう前に、火を消す。
ほっておいても、余熱で、すべて蒸発してしまうからだ。
(そのまま水が無くなるまで火をつけていると、余熱で今度は塩がこげる)


その、蒸発した水のあとに、白いものがのこされる。
まったく、塩、そのものである。

「シャキーン!!おまたせ。わりばしです」

わりばしを取り出し、クラスで一番のやんちゃくんを呼ぶ。
照れながら前に出てきたやんちゃくんに、わりばしをもたせ、塩であるかどうか、白いものを先でこすって取らせて、なめさせる。
やんちゃくんも、ニコニコである。

「おおー!! 塩だー」



まったく、きれいな塩がそこにたくさんできていた。
これだけで、1時間。ちょっと時間がかかりすぎ。
まあ、いいか。




万引きをくりかえす子




万引きのことを。


学校で、万引きした子が出た。

おそらく、日本中、どこの学校でもありうる話だ。
それも、かなりの率で、ある話。
めずらしい話ではない。


補導された婦警さんに聞いた。

「くりかえすのをふせぐしかないですね」

一度きり、と信じたい。
そうねがって、指導を進めていた。
すると、やはり。

「前もやったことがあった。」

最初は、今回が初めて、と言っていた。
でも、3年生だ。
話のつじつまがあわなくなってきた。

母親と校長室で話す。
担任の先生が、順々に尋ねていくと、ボロが出始めた。

「えっ、えっ、さっきと言っていることがちがうよ。最初、なんていったかな」

子どもの前で、紙に時系列をかき、担任の先生が問いただしていく。

私は生徒指導の立場で、参加していた。


母親は、わりと常識のある人でよかった。
ぜったいにいけない、やってはいけないことをした、と子どもの前でキツくしかれる人だった。
(校長先生は、まだなまぬるい。さめざめと泣いてほしかった、とおっしゃっていたが)


婦警さんによると、万引きは見つからなければ必ず二回目、三回目、常習、となっていくらしい。
「万引きエスカレーション」ともいうべき、絶対的な法則があるとのこと。
だれかに見つかるまで、続けるのが人間の心理だそうだ。
だれか、止めてほしい、やめさせてほしい、と思う深層心理が、それを続けさせるらしい。
それも、「わざと」見つかってしまうようなやり方で・・・。
心の底で、見つかって誰かに通報してほしい、と叫んでいるのだ、と婦警さんは続けた。


最近の事例。

女子の高校生。
スーパーのショッピング用カートに、お菓子を満載にし、そのまま猛ダッシュで入口から脱出。駐車場をつっきって、逃げようとしたところを御用。

「昼間、大勢の人が見ている前での犯行。つかまるのは当然の行為ですよね。大人がみんな見ているのですから・・・。これも、常習している子でした。なかなか見つかって補導されないので、見つけてほしい、と言うような行為でした」


また、さしみのパックを、そのままスーパーの陳列棚の前で開け、手づかみで食べた、と言う事例。
これも、食べている最中に御用。
中学生の男子だそうだ。


万引きをしている子は、ほとんど、店の人をじっと見るのですぐ分かる、のだそうだ。
たいていの客は、商品を選ぶのに夢中で、店の人の行動など気にしない。
あるいは、店の人の顔なんて見ていない。
それを、不自然に何度も何度も、くりかえし見ようとする。
目が何度も合う。
ほぼ、まちがいなく、万引きをしたことのある子、あるいはこれからしようと考えている子、だそうだ。


さらに、あきれた親の事例。
なるほど、「モンスターペアレント」であるなあ。
この言葉はあまり好きじゃないが、こういう話が出てくると、納得せざるを得ない。
モンスター、である。

婦警の見ている前で、店の人に、喰ってかかったそうだ。

「たかが万引きじゃないですか!なんで警察を呼んだんですか!」

叱られているのは、店の人である。
叱っているのは、店のモノを勝手に盗もうとした子どもの、親だ。
なにか、天地がひっくりかえっているかのよう。

あげくのはてに、今年一番の事件は、中学校1年生男子の、万引き。
これは、万引きが発展し、強盗致傷になってしまった。
逮捕、である。
この話をきくまで、まさか中学校1年生の子でも、逮捕されるケースがあるとは知らなかった。

話はかんたん。
つい万引きをしてしまった男子。
ところが、大声をあげた警備員さんに驚いて、店の出口に猛ダッシュ。
それを、警備員さんも仕事の責任上、くいとめようとして、出口に立ちはだかった・・・。

あとはご想像の通り。
「万引き」・・・のつもりが、「強盗致傷」<ゴウトウチショウ>になってしまった。

警備員さんは中1の男子に身体ごと、猛烈な勢いで体当たりされ、ガラスに向かってふっとんだ。
軽傷ではあったが、すぐに病院へ行く怪我。

いやあ、万引き、たかが万引き、とはいえない、と思った。
この話をきいたときは。
万引きも、すぐに強盗になってしまうのだ。
それも、あっと言う間に。
強盗で逮捕。
そのぎりぎりのところで、万引きは行われている。
たかが万引き、という意識が、どれほど現実から離れたモノなのか・・・。


まさか、逮捕とは。




大腸の不安




大腸の調子がよろしくない。


・・・の方が安定しない。
これはゆゆしき事態である。

とくに40歳を目前にしたここ2,3年だろうか。

クラスが不安定になってしまったことや、引越し騒動でいろいろと忙しくしたせい・・・と思う。また、自分自身にそう納得させてきた。

しかし、それがもう何年も、ということになると、「慢性」というカテゴリになりつつあるのだろう。


妻にそう話していると、

「あの、数年前のお局さんの悩みが始まりなんじゃないの」


そうそう。
例の、特別支援教室のT先生。
大声で、子どもたちをしかり飛ばすので大変だった先生。
その先生が、他学年の若手先生をいじめている状態に、何人かの仲間といっしょに悩んでいたころ。あのころから、そういえば、自分の大腸も、おかしくなってきはじめたのだ。


いや、原因は他にもあるだろう。
これ、という原因にしぼりきれない。
生活の、さまざまな要因が、複雑にからみあって、現象としてあらわれてきたのだろう。

さて、大腸。
どうしたものか。


別の本で、「酵素」について読んだ。
つまり、消化酵素が人間の身体の中にはひそんでいる。
しかし、これは無駄遣いをしてはいけない。
消化酵素を取り入れる食生活をしていかなければ、体調のさまざまな面に大きな影響を及ぼすのだという。
消化酵素を摂るのに、都合のよい食品群がある。
いわゆる、「生(なま)」の食べ物だ。

さしみや、生野菜、フルーツには、酵素を含むものがたくさんある。
それらをいっしょに食べることで、消化吸収を助ける働きが生まれ、人間の食事はスムーズにいくのだそうだ。


それを思い起こし、現在、妻に「生」野菜やフルーツを買うように勧めている。
今は、ほとんどりんごだ。
りんごは、本当にうまいなあ。
今はまっているのは、シナノスイート、という品種。
もう時期としては終わり。

次は、そろそろふじ、かな。11月中には出荷完了する、と知人も言っていた。
とすると、今からが最適期なのだろう。
ふじ、をたくさん食べよう。


ところで、事はそれだけでは済まない。悩みは深いし、即効性を求め、錠剤を買うことにした。

興和薬品の「ザ・ガード」をしばらく飲んだ。
効いているような気もする。
便も、正常に近づきつつある。
しかし、なんだか効き過ぎるキライもあり、胃が妙にスッキリする。

これまでにない感触なので、なんだか落ち着かない。
薬としてはよく、効いているのだと思う。

それで、今日、薬局で買ってきたのは、

「パンシロンN10」という製品。
これはいい。
飲み込む錠剤でなく、なんだか口の中でアメのように舐めていればいい、というもの。
さらに、これはヨーグルトに含まれている乳酸菌、納豆の納豆菌、くわえて、消化酵素も入っているのだそうだ。

胃の調子も悪いときは、ザ・ガード。

ふだんは、パンシロンN10、にした。

知り合いの薬局の薬剤師さんも、その二つをおすすめします、ということであった。

いやあ、知り合いってありがたいなあ。
「これがいいよ」って、おすすめされると、素直に、「そうします」って気分になりますね。


学校勤務で大腸の調子を悪くされている方、ぜひお試しください。
(それよりも、一度、医者に行った方がいいかな)




市会議の一般質問で発達障がい児の療育について質問が




土曜日、なにげなく市の「市会議」記録を見ていたら、

「発達障がい児の療育と支援について」

という一般質問をされている方がいた。

結局、質問の最後には要望として、

「市に療育センターを設立したい」

と提案されていた。

多くの市会議レベル、行政レベルでは当然、このような「発達障がい児」に対する支援策を何度も話し合ってきている、はず、と思っていた。
しかし、その話し合いの程度が、遅々として進んでいないように見える市もあるらしい。

わたしの住む市でも、どうやら特別に何か動きが明確に計画され、進んでいる、というわけでないことが、この「一般質問」を見ていてわかった。

ところでそれに対し、市長以下、担当者が答えるのには、

「関係課で検討に入っている」


という段階だそうな。


○専門職の人材確保が困難
○県へはたらきかけている
○各課で最大限の取り組みをしている最中である


つまり、専門職をあてがって、そういう支援の体制はつくりたいものの、それを財政面で補佐する制度が確立しておらず、予算もなく、人材確保ができない、ということ。

いや、まてよ。もしかしたら予算の都合、というだけでないのかも。
本当に、人材を募集してもこない、つまり専門職になりうる人の絶対数が少なすぎるのかも。

どうやらそれが実際のようで。


今、発達障がい児の支援を自分の仕事にしていこう、と決意できる人は世の中にどれほどいるのだろうか。
そうはいまい。
家族や知り合いにそういうことで苦労した経験があり、なんとかできないか、とその必要性を感じている人が、動き出すのを待つしかないのだろう。

私の勤務校やその周辺では、自分の子が発達障害、あるいは自分自身が発達障害の悩みを抱えており、それをなんとかしようと勉強しているうちに、この世界に入った、という方も多い。
その方たちが、小学校の職員を対象に講座をひらいてくださっている。

自分の子の子育てに悩んだ経験があるから、すさまじい吸収力で、ありとあらゆることを学ぼうとされている。
現場の先生の悩みへの、共感もある。

はやく、こういうことが当たり前に、迅速に、取り組まれていく市になってほしい。




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